原作ファンの私は、映画「夜は短し歩けよ乙女」を見た人に同名小説をオススメしたい。
みなさん、こんにちは。フロントエンドエンジニアの東畑です。
最近、株式会社Headsでは動画制作などのお仕事を頂くことも増えてきました。
動画ってすごい情報量ですよね。一節では、文章の5000倍の情報量があるそうです。
それだけ沢山の情報が伝わってしまうとなると、本来訴えたい事がぼやけてしまう事もあります。
メインテーマがどうやったら伝わるのか、試行錯誤している制作の裏側を見るのが私はちょっと好きだったりします。
今回Galleryで私がピックアップする映画は「夜は短し歩けよ乙女」になります。
弊社デザイナー(アートディレクター)の武織さんに、黒髪の乙女がずんずん歩いていく様子をイラストでかいてもらいました。(可愛い!)
この映画の原作である森見登美彦さんの同名小説は、私の人生のバイブルの一つでもあります。
日本女性なら一度は読むべき!と勝手に思い込んでいる作品です。
ストーリーは、「黒髪の乙女」に恋する「先輩」が外堀を埋めようとするが不思議な出来事に阻まれ続ける、というもの。
その不思議な出来事が独特の世界観を醸し出していて、非常に沢山のファンがいます。
小説は4章に分かれていて、それぞれ春夏秋冬のお話になっているのに対して、映画では全てひっくるめて一夜の出来事になっているので、より一層不思議感が強くなっています。
きっと湯浅政明監督は、この独特の世界観を表現したかったんだろうなあ。
アニメーションも独特の色合いとタッチで、ただのアニメーション映画じゃないと感じました。
ここからは個人的感想なのですが、原作ファンとしてはただの不思議映画だけで終わってしまった感があります。
黒髪の乙女の慎ましやかでしなやかな立ち振る舞いや、先輩のこじらせ感と、どうしても応援したくなる健気さ。
ふいに私はハッとした。一軒の古本屋の前で、文庫本を手にとってしげしげと眺めている小柄な女性がいて、その後姿が彼女によく似ている。夏に合わせて短く切った黒髪がつやつやと光っている。彼女が後輩として入部してきて以来、すすんで彼女の後塵を拝し、その後姿を見つめに見つめて数ヶ月、もはや私は彼女の後ろ姿に関する世界的権威といわれる男だ。その私が言うのだから、間違いない。
そもそも自分がなぜこのような夜の旅路に出たのであったか、その時の私にはもはや分かりませんでした。それというのもなかなかにオモチロく、学ぶところの多い夜だったからでありましょう。それとも私はなにか学んだ気になっているだけなのかしらん。けれどもそんなことは、もうどうでもよいのです。ひよこ豆のように小さき私は、とにかく前を向いて、美しく調和のある人生を目指して、歩いてゆくのであります。
このような主人公二人の人物像が、不思議な世界観にのまれてしまってる・・・!
ちょっと、いや、かなりショックでした。
なので、原作ファンとして言わせて下さい。
ぜひ、原作小説も読んでみて!
きっと楽しさが何倍にもなると思います。
株式会社 Heads
webエンジニア
東畑 安理佐
ちなみに映画館で配布された限定小説は今も私の宝物。
前回書いた記事はこちら→心配性の私は「モアナと伝説の海」の若さゆえの危うさに心臓がバクバクした。