毒親ってなんなん

主人公の杏を演じる河合優実のビジュアルが好きで観た映画「あんのこと」を紹介します。
そんな気軽な理由で観るようなもんではなく、だいぶ苦しい映画でした。
主人公の杏は、母親と体の不自由な祖母と3人暮らし。
母親はいわゆる毒親で、杏に暴力は振るうし、売春もさせます。
誰にも助けを求めることもできずに、杏は覚醒剤に手を染めてしまいます。
けれど、どうにか母から逃れて普通の人生を歩もうと頑張るんですが….
最後はかなりショックな結末でした。
毒親って不思議ですよね。
自分の子供を傷つけたり、ましてや売春させるってどういう感覚なんだろう。
親になったことはないですが、ちょっとよくわかりません。
どこから始まるんでしょう、子供にそういうことをする考えは。
毒親は自分の親にも子供の頃に同じようなことをされていて、子供に同じことをしてしまうのか?それとも突如湧き出るものなのだろうか?
私の親は毒親ではないと思うんですが、小さい頃は結構いろんなことで否定をされました。
それが今の自分の考え方の癖に影響しているなと思います。良くも悪くも。
恨んでいるとかはなくて、むしろいろんな考え方ができる(してしまう)自分になったのはこのおかげだと思います。
「そんな経験誰でも少しはあるだろ」とか「言われたところで気にしなきゃいいだろ」と言われたらそれまでなんですが、同じことを言われて全く傷つかない人もいるし、すごく傷ついてグレて犯罪に走る人もいますからね。
どっちにも振れる可能性はあるんですよね。そんな言葉で片付けられる話でもないなと思います。
それでいうと私は割とそれを跳ね除けて生きられてる方だと思うので、運がよかった。
大人になって、この話を何人かにしてわかったのは、程度は違えど同じような経験をして嫌な思いをした友達が周りに割といたということです。みんな口を揃えていうのは「自分がすごくそれが嫌だったから、絶対自分の子供にはしない」ということ。周りはほとんど子供を育てるママですが、みんなそこまで思考して、かつ実行に移しているのが本当にかっこいい!と毎回会うたびに思います。
親になるって伝えることなんかなと思ってましたが、断ち切ることでもあるのかも。
こんなことを伝えたい映画ではなかったのかもしれないけど、私はそんなことを考えました。